VenusAuraでは、お客様や受講生を向き合う際に
コーチングや心理学を土台としたコミュニケーションを取ることがあります。
特に個別のファッションコンサルでは、
事前シートやヒヤリングなどご提案をするまでに、何度もお客様と対話を重ねていきます。
一見するとイメージコンサルタントという仕事では、
コーチングや心理学は関係がないように思うかもしれません。
なぜ他分野を時間とお金をかけて
学び今の仕事にとりいれたのか。
そのきっかけは同行ファッションでの出来事でした。
同行ファッションでは、ご本人が変わりたいという意志があり
せっかくあたらしいアイテムを購入しても、
なぜかその後、購入したアイテムを身に付けないというケースがあったんですね。
なぜこんなことが起きるのか。
自分なりに深く分析したところ、
「人生が変わる」とは、ファッションではなく、
その人の心が変わった時であることに気がつきました。
ファッションがご本人の心とあまりにも離れてしまうと、
どんなにいい提案でも受け入れることができないのだと。
ご本人が置かれている環境(属しているコミュニティや人間関係)を考慮して
本人が受け止める範囲の心地の良い変化を探ることがキーであると気がつきました。
また当時は、ファションコーディネーターを育成する養成講座も開催していましたが
本人も独立を目指しているのになかなか独立に踏み切れないというケースがありました。
変わりたいのに、変われない。
やりたいのに、やれない。
どうしてこんなことが起きるのか、ここにはどんな心理があるのか。
ファッションの知識だけではなく、人の心を理解したい。
そんな思いから、独立から4年たった際にコーチングや心理学を本格的に学びました。
この2つの分野の学びを通して、
人の深層心理に触れる方法を体系的に学べたのはとても財産になりました。
「本人が意識していないところに、物事の核心がある」
この事実を知ったことは、とても大きな出来事でした。
私自身は
「やりたいならやればいいだけ。なぜやらないのかわからない」
という状態だったので、
「そもそも核心に気づいていないから行動も変化させることができない」
ということを知ったのは目から鱗でした。
他の不安や心配がブレーキになり、
自分が本当は何を望んでいるのか分からなくなってしまう。
その気持ちは、私自身も子供を優先して子育てに没頭していた時期に経験しました。
本人が気がつかない不安や心配が、行動を邪魔してしまうと気がついてからは、
一緒に頑張る仲間が必要なのでは?と考え、
サービス提供も今のようなグループスタイルを取り入れるようになりました。
仲間と学ぶというスタイルも取り入れたことで、
学習の進みかたや一歩踏み出す受講生の数も多くなったように感じます。
今振り返ると、独立当初は私自身も自分が何を望んでいるのかよりも、
「こうあるべき」を優先していた時期もありました。
養成講座を学んだ人を全員売れっ子にしなければ!と考えていたり
毎年売上をあげていくんだ!と力みがあった気がします。
ファッションひとつとっても、
自分は何をしたいのか・どうしてこういう考え方を大事にしているのか。
そこに気がつくことがとても大切です。
どんなに専門家がアドバイスをしても、人を変えることはできません。
人に影響することはできても、どうしたいのか決めて行動するのは本人です。
いくら正論を言っても、相手がうけとれなければ変化は促せません。
コーチングや心理学という他の分野の学びをしたことで、
「売上だけを追いかける必要もないし、自身の提案を押し付けることはする必要はない」と
いい意味で力が抜けました。
そんな時期を通して、今は
「ファッションは実はあくまで手段。目の前の方に丁寧に向き合い人生を彩るお手伝いをしたい」
そんなシンプルな原則にたどり着きました。
これからも自分の核を大事にして、この仕事と向き合っていきたいと思っています。